地名と地勢から読み解く邪馬台国


 邪馬台国論争に忘れられていた重要な地名がある。それは豊後の国「日田」と「宇佐」ある。 『豊後国風土記』によると日田古代の女王「久津媛(ひさつひめ」が訛り日田になったと記述されている事から古代の日田は「ヒサ」と呼ばれた形跡があり「ひさ」は「日佐」であり、太陽を補佐する意味があると思われる。
 太陽の日田そして海の宇佐(海佐))という関係は何を意味するのか。その謎に迫り邪馬台国の謎解きをしてみよう。


 大分自動車道の工事中に日田市の小迫辻原遺跡が発見される。この遺跡からは、山陰と畿内の土器(布留式土器)が出土する異様な遺跡でありこの遺跡から古代の日田はヤマトの出城だと想像されている。
 この遺跡の存在は九州邪馬台国が東遷を根底から覆す大きな意味を持ち邪馬台国畿内説の方には心強い遺跡だろう。しかしながら、本当に邪馬台国はヤマトなのだろうか。


 そこで地名から九州邪馬台国論に迫ってみようではないか。古代日田のヒサは「日佐」であり、太陽を補佐する意味があり、ウサも海佐で海を司るという意味が含まれているのではと思う。
 天照大神のヒサであろうし素戔嗚尊のウサという謎かけをしていると想像できよう。また余談だが、日田の文字も口の中に−と+という陰陽の男女の意味と、日は太陽を意味し田は橿原考古学研究所の発表で聖なる意味・巫女の記号であるから、意味深いものである。
 『日本書紀』の筑紫の日向とは、日田をキーワード的暗号として『日本書紀』は伝えているのではないか。山門と日田と宇佐をのラインが冬至の方向に、日向という地名が並び『日本書紀』は景行天皇は浮羽からいきなり日向(宮崎)へと飛んでいく不可解な記述をしているが、『豊後国風土記』には浮羽から日田に凱旋した事実を伝えているが『日本書紀』は日田を無視をしている。
日向(ひむか・ひなた)という地名が日田を中心に冬至。夏至のラインに並ぶ。

日田を中心に有名神社と遺跡の配列は何を意味するのか。


 豊の国はおそらく台与の国であり、神功皇后との関連も想像できよう。年代が異なるが、『日本書紀』の神功皇后と台与は同一人物ではという説もある。
 伊勢神宮には天照大神と豊受大神がそして『魏志』の卑弥呼と台与にも関連しているように思える。しかしながら、天照大神は本来男性神ではないかという根強い説があるが、宇佐神宮でも同じだと私は思う。
 宇佐神宮の祭神は神功皇后・応神天皇そして比売大神であるが、比売大神=仲哀天皇と仮説してみれば夫婦になり、もう少し話を発展して応神天皇の父は武内宿禰という謎めいた説もあるが、神功皇后・武内宿禰・応神天皇が本当の親子だとすれば宇佐神宮は本当の祭神は武内宿禰となる。
 おそらく、伊勢も宇佐も本来の太陽男性神を抹殺するために偽装されていると思う。
伊勢の本当の太陽信仰は素戔嗚尊=武内宿禰で外宮に豊受大神=台与=神功皇后でそう考えた方が素直だと思うのである。このあたりは天照大神=持統天皇というイメージと蘇我氏抹殺という藤原氏の陰謀からであろう。

 豊臣・徳川は九州の直轄地として日田に楔を打ち込んだ。歴史作家、関裕二史が著書で紹介しているように、この天領日田が邪馬台国にも当てはまるのである。ヤマトから九州を統治するにあたり、地勢的に日田を支配することで筑後川下流域は身動きがとれなくなる事を熟知していた、それを小迫辻原遺跡が証明している。また日田からは金銀錯嵌珠龍文鉄鏡が出土しているがその存在はあまり知られていない。個人的にだが、天の日矛=素戔嗚尊=鉄であれば、天の日矛が持ち込んだ秘宝「日鏡」は鉄鏡を意味していると思われ、また『古事記』によれば岩戸開きに使われた鏡は「鉄」という記述をしている事から新井白石は八咫の鏡=鉄鏡だと江戸時代に仮説している。
 もし素戔嗚尊=武内宿禰であり九州にその「日鏡」が持ち込まれていたら。日田の鏡の存在も大きな意味を持つであろう。

 狗奴国はヤマトであり熊襲ではない。九州邪馬台国は鉄をめぐる戦いでヤマトと敵対し弱体化していく。そして卑弥呼は当初、伊都や奴国に居住していたのかもしれないが、ヤマトの進出により、甘木そして八女(山門)へと移動したのかもしれない。
 卑弥呼の最後の攻防が日田から指令されていたのであり、『日本書紀』の神功皇后による田油津媛を殺したことが、本当は卑弥呼の死を書いたものであろう。
 日田は本来、筑後川(福岡)の国であろうに何故、豊の国(大分)に属しているのか、その答えは日田が邪馬台国とヤマトの勢力の分岐点であり、ヤマトが日田を必要とした古代の歴史が未だに筑後川を横で切る不都合な県境として残っている。
 こうして、筑後川下流域の邪馬台国と敵対した豊国の武内宿禰と神功皇后は、本来の祭神である伊勢神宮と宇佐神宮として、また日田を出雲神話、日向神話の一部として『日本書紀』によって深い眠りについているのである。



地理的風水

日田の大企業 TDKとサッポロと三和種類が会所山をクロス(中心)として配置される。
会所山は風水でいう龍穴である。

理想の風水

(会所山)

日=−=男性神=卑弥呼の後の男王=素戔嗚尊=鉄=鉄鏡=天の日矛の日鏡=出雲の神宝=八咫の鏡=大国主神(出雲大社)=武内宿禰=浦島太郎=丹後半島・
田=+=女性神=丹後半島=豊受大神=台与=神功皇后=天照大神=久(日佐)津媛(日田の女王)=出雲国造の祖「岐比佐都美(別名)来日田維穂命」





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